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中級編

古文 文法7 打消の助動詞「ず」 打消推量の助動詞「じ」

 

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打消の助動詞「ず」は、常に活用が問題になります。「ぬ」「ね」の識別、完了の助動詞「ぬ」との識別は基本的な文法問題にもなるし、そもそもこれをきちんと識別しないと、古文読解そのものが成り立ちません。文脈を正反対に読み進めてしまいます。打消推量の「じ」は、「む」「じ」「べし」「まじ」と四つの助動詞を一気にセットでおさえましょう。文法18「べし・まじ」で詳述。

【助動詞「ず」の意味】

意味は打消、「~ない」と訳すだけ、なにも難しくない。「ず」は活用が問題になる助動詞、活用をしっかり言えるようにしてください。
完了・強意の「ぬ」との識別が問われますが、助動詞「ぬ」は連用形接続ですから、接続が決定的にちがいます。
ただし、未然・連用同形の動詞、上一段・下一段・上二段・下二段は接続をみてもわかりませんから、さらにその下から判断してください。
1.過ぎ
2.過ぎぬる
ガ行上二段活用動詞「過ぐ」、未然形と連用形は同じ形ですから、上を見ても判断できませんね。だったら下を見る。「時」と体言(名詞)がきて、連体形になる。連体形に「ぬ」がくるのは打消「ず」、同様に連体形に「ぬる」がくるのは完了「ぬ」。1が打消の助動詞「ず」連体形「ぬ」、2が完了の助動詞「ぬ」連体形「ぬる」です。
両者を取り違えることは読解をする上では許されません。ある動詞に「ぬ」「ね」がくっついて「やった」と読むのか、「やらない」と読むのか、文脈は180度反転してしまいます。たかだかひらがな一字二字で、文脈を読み違えてしまいます。
打消「ず」の「ざり系列」と言われる「ざら・ざり・○・ざる・ざれ・ざれ」はもともと「ず+あり」からできていますから、ラ変型活用語です。使われ方は形容詞の補助活用(カリ活用)に似ています。基本的に助動詞が下にきます。撥音便を起こしたときに注意してください。

・打消の助動詞「ず」+伝聞推定の助動詞「なり」
ざるなり→ざんなり→ざなり(読むときは「ざんなり」と読む)

「ず」が助動詞に接続するときには、「ざり系列」を用います。ラ変型活用語だから、終止形接続の助動詞、伝聞推定「なり」には連体形で接続し、撥音便をおこして無表記になる場合があります。
文法16助動詞「なり・めり」で撥音便の無表記をまとめましょう。

【助動詞「じ」の意味】

「じ」は推量・意志の助動詞「む」の正反対。

む=推量(~だろう)・意志(~しよう)
   ↑
   ↓
じ=打消推量(~ないだろう)・打消意志(~しないつもりだ・~するまい)

活用はないし、カンタンでしょ?
注意するべきは、呼応(陳述)の副詞「よも」との呼応です。

・よも(副詞)~じ(打消推量) = まさか~ないだろう

副詞の虫食い問題の王様です。呼応(陳述)の副詞は打消と呼応するものが多い。
・え(副詞)~打消=不可能 ~できない
・さらに~打消=まったく~ない
・をさをさ~打消=少しも・めったに~ない
とやっているものだから、「よも~打消」とやりがちです。虫食い問題の典型的なひっかけパターンです。「よも」は打消推量「じ」としか呼応しません。学習院大学など、私大の副詞の虫食い問題に頻出です。
呼応の副詞については、「文法22呼応の副詞」でまとめましょう。

 

 


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