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古文 文法入門3 活用形

 

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用言(動詞・形容詞・形容動詞)の活用に入る前に、活用形についておさえておきましょう。
「活用形は何?」→「四段活用」…それは活用の種類
なんて3年生にもなって言っている受験生がいますよ。
文法説明の基本であり、「道具」です。「未然形」と「已然形」の違いが分かっていないと、接続助詞「ば」に接続したとき、
「あれ、仮定条件だっけ、確定条件だっけ?」
となります。「活用形」がどのような「意味」なのか分かっていれば「どっちどっちだっけ?」となることはありません。助動詞の接続に行ってつまづき、助動詞の識別に行ってわからない、ひいては漢文の白文が読めないということになっていきます。

 

【活用形とは?】

用言(動詞・形容詞・形容動詞)や助動詞など、活用語は下に来る語によって、時に係助詞「ぞ・なむ・や・か・こそ」を受けることによって、いろいろと形を変えます。その変化する形が「活用形」です。

お手元にある活用表を見てください。助動詞でも動詞でも、何でもよいです。活用表の右側に「活用形」がありますね。
その「活用形」が終止形をはさんで対称になっているのがわかりますか?
「未然形⇔已然形」
「連用形⇔連体形」
「命令形」はミソッカスだから一番下にあります。それでは、活用形の意味するところを見てみます。

 

【未然形⇔已然形】

〈未然形〉

「未」は漢文の再読文字「いまだ~ず」、否定詞です。「然」は「しかり(そうである)」、よって「未然」とは「未(いま)だ然(しか)らず」と読みます。「未然形」とは「まだそうなっていない形」の意です。

例:明日、雨降らば、傘を持ちて行かむ。
(明日雨が降ったならば、傘を持っていこう。)
※「未然形+ば(接続助詞)」=仮定条件(もし~ならば、)が典型。動作はまだおこなわれていないのだから、その動作、状態は仮定でしかない。

 

〈已然形〉

「已」は漢文でも多用される完了の副詞「すでに」。よって「已然」とは「已(すで)に然(しか)り」と読みます。「已然形」とは「もうそうなってしまった形」の意です。

例:昨日、雨降れば、遠足止めけり。
(昨日は雨が降ったので、遠足を中止した。)
※「已然形+ば(接続助詞)」=確定条件(~ので、)が典型。動作はもうおこなわれてしまった、確定した状態にあります。

ちなみに、「~ので」は「確定条件で原因・理由を表す」と習っていると思うのですが、なぜ、原因理由は確定条件なのか?
「明日は雨が降るので、傘を持っていこう」は現代のわれわれには違和感がありません。科学が発達していますからね。
「明日、あなたは駅の階段でコケるので、ケガをする」って違和感がないですか?お前は占い師か、みたいな。
因果関係(原因と結果の関係)にできるのは、動作が確定しているからなのがわかりますか?「結果」とは、常に、すでに、確定しているから「結果」でしょ?
「昨日、あなたは駅の階段でコケたので、気を失ったんだよ」なら、違和感がないでしょう。

 

【連用形⇔連体形】

〈連用形〉

漢文調で読むと「用(言)に連なる形」。下に基本的に用言(動詞・形容詞・形容動詞)がくる形だということです。

例:雨降り続きて、地固まる。
※連用中止法…「学校に行き、友達に会う」のように、連用形で文をいったん中止し、「~そして」の意で下につなげる用法。現代でも普通にみんな使っていますね。
・接続詞を使えば、「学校に行く。そして、友達に会う。」
・接続助詞を使えば、「学校に行っ、友達に会う。」
・連用中止法を使えば、「学校に行き、友達に会う。」
三者とも同意なのがわかりますか?連用形って、意外なことに「and」の機能を持っているのです。

 

〈連体形〉

漢文調で読むと「体(言)に連なる形」。下に基本的に体言(名詞)がくる形だということです。

例:雨降ること止まず。

 

【終止形と命令形】

〈終止形〉

終止する形。「~。」と、言い切りになる形。
例:雨降る

 

〈命令形〉

命令する形。「~。」と、言い切りになる形。
例:雨よ、降れ
※係助詞(ぞ・なむ・や・か・こそ)がない、「~。」と、言い切りになっている、だったら基本的には終止形か命令形でしょう。

以上、
それぞれ、あくまで「基本的な意味」ですから、それに該当しないケースもたくさんあります。「こんな感じ」と理解できたらよし、あまり深く悩むところではありません。
くれぐれも「活用の種類」と「活用形」をまちがえないようにしてください。

 

 


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