古文の文法・単語・敬語・読解 要点の参考書&問題集

古文のツボ

古文 文法13 完了・存続の助動詞「たり」「り」

 

 

「たり」「り」は、意味はそれほど難しくありません。むしろ「完了」か、「存続」かであまり悩まないことです。文法問題で、選択肢の中に「完了」と「存続」が入ることは、まずない。センター古文の問2で入っていたことがありますが、それはどうよ?って思いました。

 

【助動詞「たり」「り」の意味】

・完了…~した。~してしまった。
・存続…~している。

識別する指標は特にないのですが、文脈、状況を考えて、その動作、状態が引き続いていれば「存続」、終わってしまっているなら「完了」でいいでしょう。
「り」が、文法問題でよく問われます。「る」「れ」の識別問題とかですか。いずれにせよ、常に問われるのは接続です。「り」の接続は「サ未四已」(サミシイ)大丈夫?

練習:次の下線部を文法的に説明しなさい。
・黒板に書けa文字の読まbず。

答:a存続(完了)の助動詞「り」の連体形

 b可能の助動詞「る」の未然形

国立二次ですかね。
aは四段動詞「書く」已然形「書け」に接続し、助動詞「り」連体形「る」です。
bは四段動詞「読む」未然形「読ま」に接続し、下に打消「ず」をともなって可能の助動詞「る」未然形「れ」です。

予備校の先生で、已然形接続の助動詞は他にないのだから、「エ段」「らりるれ」は完了存続「り」、とか、教えている方もおられますが、それは、ちょっと乱暴かな、と思います。
「立てる木」なら、「四段已然+り」でしょうが、「殿が城を建てられて、」なら「下二段未然+らる(尊敬)」でしょうからね。

 

 


  • B!