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古文 文法入門7 形容動詞の活用

形容動詞は、「ナリ活用」と「タリ活用」がありますが、「タリ活用」はどうでもいいので、「ナリ活用」しっかりです。先々、断定の助動詞「なり」との識別が問われ、受験生がいちばん悩ましい「に」の識別に決定的に絡んでいきます。センター古文の問2、ってやつです。主な古文単語(単語集300語レベルぐらい)をしっかりやって、主な形容動詞をおさえておけば、形容動詞はそれほど難しくない。悩ましいのは格助詞「に」と断定の助動詞「なり」連用形「に」ですが、中級編で説明しましょう。
みなさんは、ココで形容動詞の定義と活用をしっかりおさえましょう。
古典文法書の形容動詞を開いてください。

【形容動詞とは?】

形容動詞=ものごとの様子・状態・性質をあらわし、言い切り(終止する形)が「~なり」「~たり」で終わる。
※「~たり」は「堂々たり」「厳然たり」と漢語で用いられる。和文ではあまり出てきません。仏教説話とか、『平家物語』とか、漢文調で書かれた文体で出てきます。

「あんなだよ」「こんなだよ」とありさまを表現して、「~なり」(「~たり」)で終わるのが形容動詞です。働きは形容詞と全く同じ、「~に(と)あり」が縮まって「なり(たり)」、もとがラ変動詞だったので、形容詞の働きをする動詞、ということで形容動詞です。

〈ナリ活用〉

もとのカタチ「~に」にラ変動詞「あり」をくっつけると、
「~に」+「あら」→「~なら」
「~に」+「あり」→「~なり」
「~に」+「ある」→「~なる」
「~に」+「あれ」→「~なれ」
「~に」もいつまでも使われ、「あはれに思ふ」のように、動詞(用言)の上にくるので連用形に置かれました。

未然形…なら
連用形…なり・に
終止形…なり
連体形…なる
已然形…なれ
命令形…なれ

形容動詞のポイントは次の二点です。

形容動詞の活用…
・ラ変型に活用する。
・断定の助動詞「なり」と全く同じ活用をする。

「タリ活用」は、マイナーだし、あまり問われないので、あえて解説はしません。お手持ちの古典文法書をさらっと見ておいてください。ただ、だからこそあえて問う、早稲田大学の現古融合問題とかありえますが、重箱の隅っこはホントの最後にほじほじすればよい。

形容詞、形容動詞は語幹(活用しない部分)の独立性が強く、いろいろな語幹構文を作っていきますが、それは中級編で解説していきましょう。

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